台上が不安定。(卓球センスってなあに?)

台上が不安定。(卓球センスってなあに?)

2021年4月13日

前回のブログの延長になってしまいますが、中高生の卓球部の監督、顧問が「お前はセンスがないなあ。」などと口にするのは指導者として失格です。「じゃあ、あんた卓球センスって何だよ?」と聞いてみたくなります。

①「余り教えなくても最初から技術が優れている子。」

②「 運動神経、反射神経の良い子。」

③「一度教えたら飲み込みが早くて勘の良い子。」

きっとこんな風に答えるでしょう。

③は頭の良い子だから卓球の上達が早いのかもしれません。しかし頭が悪くても運動能力が劣っていても「卓球センス」がないとは言い切れません。大学の体育会卓球部にO君という同級生が在籍していましたが、マラソンは部内では女子よりも遅く、練習前の腹筋は1セット30回ですが10回も続きません。そんな彼でも卓球は上手でした。粒高ソフトを貼ったペンホルダーで体をクネクネさせて逆モーションでスマッシュを打ちます。当時は粒高を使う選手も少なく、また使いこなせる選手も少なかったと思います。いくら強烈なドライブやスマッシュの上手な選手でも「卓球センス」があるとは言われません。O君の様に払い、流し、ブロックやストップなど台上プレイが上手だと「あいつは卓球センスがある」と言われます。

高島規郎氏の著書だったと思いますが、氏のご子息に始めて幼少の頃、卓球をやらせたら何も教えていないのに基本ができていた、それは物心ついた頃から父親の卓球のプレイをビデオで観戦し、刷り込まれていたからという様な記述を見た覚えがあります。この様な子供も「卓球センス」があると言われるでしょう。

伊藤美誠、平野美宇、福原愛、張本兄弟も恵まれた卓球環境の中で育ち、おかげでそれなりのセンスが身に付くのは当然かと思います。まあ親の遺伝も大きいかと思われますが。

今ではフリック、チキータ、逆チキータなんかやるガキはそこら中にいます。横入れやカットブロックなんかされた日にはホッペタを抓って泣かせたくなります。それでは世の中の卓球少年少女はみんなセンスがあるのか?これだけ情報が氾濫している世の中ですから、卓球知識を得るには苦労は入りません。少なくとも私達昭和生まれ、昭和育ちの中高年より現代の子供たちの方が「卓球センス」があると思います。

中高年の集まるサークルでは台上フリックが上手く決まるとオヤジやオバンに「上手い!」「センスがある」と感心されます。しかし入る時もあればミスも多く不安定です。フリックが安定するためにはやはりタイミングが肝心かと思われます。私は対下回転をフリックする場合、角度打ちでラケット面を上に向けて球の下にラケットを入れて振り始めます。面を下に向けて払う様にして打つ方法もありますが、私には合わない様です。(因にコーチに「フリックと払いはどう違うのですか?」とお尋ねしたところ「同じでしょう。」と返答されました。)

杉本コーチにフリックが安定しないと泣きつくと、「それはタメが無いから」と忠言されました。スピードドライブにタメが必要なのは理解出来ますが、フリックにもタメが必要との事です。フリックの多球練習をお願いして、コーチにブチ切れの下回転サーブを出して頂きました。

テイクバックは小さいけど振り初めからインパクトまでの間隔を取って小さくスイングしなければいけない様です。

振り始め直後に球を捉えると回転に負けてポトッと落ちたり、ラケット面が上を向いているのでオーバーミスをしたりします。打ち急いでしまうとミスしています。

少しタメを作って、ラケット面が垂直になった辺りで球を捉えると相手コートに入ります。直ぐに打たず、一拍置いて打つのがコツです。球とラケットのタイミングを合わせるのが上手い人も「卓球センス」があると思います。

私はまだスイングが大きく、右脚の入り方が足りない様です。前腕、上腕、肩の使い方は今回は取り上げていません。フル活用すればもっと威力のある球が打てるのでしょうが、ゆっくりした球でも確実に相手コートに入れる事が大事、さらにコーナーを突けば得点できるとのコーチからアドバイスを頂きました。

丹阿弥清次

1955年生まれ。広告デザイン会社退社後、デザイン会社を起業して三十数年。卓球歴は大学以来40年の空白状態。還暦前に再挑戦。しかし奮闘努力の甲斐もなく今日も涙のボールが落ちる。

※批判的なコメントはご容赦願います。