「脱力〜。」の回でもお話しして、修得できたかなと思ったのは愚かで偉大な錯覚でした。未だ脱力もできず、戻りも動きもできず、一生を終えてしまうかもしれないません。私の最大の課題であり、と同時に卓球の極意ではないかと思います。「戻り」と「動き」について改めて考えていきたいと思います。
50年前から「早く戻れ!」「速く動け!」と指導され続け、今もってスタジオCan!の杉本コーチにも「速く戻りましょうね💓」「もっと動きましょうね💓」と優しくアドバイスされます。でも戻りたくても戻れない。動きたくても動けない。😭杉本コーチにまたもや泣きつき、おスガリしました。
以下、杉本コーチのアドバイス。
●まず自分が打った球が相手のコートに入った時、いつまでにニュートラルに戻るの?
相手のコートにバウンドするまでにニュートラルに戻ります。バウンドを目安にすると戻りやすくなります。劉詩文のニュートラルの戻りはとても早く、バウンドまでに戻っています。
●それではニュートラルって何?
スイング後、相手のコートにバウンドした時、力の入った状態からリラックスして肩の力を抜いた状態。(脱力〜。)リラックスして力が抜けると次の動作に素早く入れる。力が肩に入ったままだとスムースに戻れません。
●打球後の「動き」って何?
ニュートラルに戻ってから動こうとすると遅れてしまうので、ニュートラルに戻ると同時に相手のラケットの動きと体勢を見てどこに動くか予測し動きます。つまり「ニュートラル」と「動き」は連動しているのです。球の種類により、チャンスボールならニュートラルに戻ってからテイクバックを取っても間に合う場合もあります。
●じゃ、「戻り」って何?
肩の力が抜けた状態からそのまま力を抜いてフォアやバックにテイクバックして、いつでもスイングできる状態。
「スイング→ニュートラル・動き→テイクバック」は、どこかで止まるのではなく、一連の動きです。判断力、反射神経、動体視力すべての神経を集中して戻り、動きます。「素振りはあまり役に立たない、素振りをするなら球を使って練習したほうが良い。」と良く若いコーチが話すのを聞きますが、このような意識を持って素振りをするのなら効果があると思います(私見ですが)。
会員制のShakehandsの動画サイトで興味深いものがありました。
平岡義博氏(元明治大学卓球部監督・シェークハンズクラブの塾長)と張一博氏(琉球アスティーダ所属)の『「足さばき」と「戻り」について』とタイトルの付いた2017年の動画です。ここでは中国卓球は日本より動きが細かいと張一博氏が語っています。それは「砕歩(スイプゥ)」と呼ばれ、小刻みに動く微調整のための動きで打球前の準備に使う技術だそうです。飛びつきなどの大きな動きの前に小さな足のステップを入れるとのことです。この歳で小刻みに動くのは正直しんどい。😭
また張氏の奥さん元福原愛氏のコーチ張莉梓氏も出演されています。張莉梓氏は「日本では打って→戻るだが、中国では打って→リラックスする」と語っています。杉本コーチと同じ理論を話されています。興味のある方はShakehandsに入会してご覧下さい。