初級者の方と三球目の練習をすると余裕を持てて威力のある球が打てます。ところがお若い上級者の方と練習すると気持ち良く三球目が打てません。球足の速いツッツキで攻めてくるので思う様に威力のある球が打てないのです。
フォア側の球はサイドを切る速いツッツキでレシーブされると球に追い付くのが精一杯です。当然、体勢が崩れて手打ちになってしまいます。
バック側に送られて来た下回転の球も球足が早いと詰まり気味になり、ネットミスする回数が増えます。
「杉本コーチ、どう対処したら、いいのでしょう?」65歳のオヤジが若い女先生に弱音を吐いています。以下、杉本コーチの教え。
〈フォアサイドを切る鋭い下回転の球の対処法〉
頂点で打とうとしても間に合わず中途半端な頂点後で打ってしまいます。焦っているからタメも作れません。だから開き直ってもっと球を引き付けて、しっかり落ちた所まで待って打球します。こうすることで時間に余裕ができるのでタメが作れ、威力のある球が打つことができます。
〈バックに鋭く刺される様な下回転の球の対処法〉
余裕がないので後に下がる時間もありません。だから逆に早いタイミングでライジングで球を捉えます。ラケットは鋭くコンパクトに、手首だけ使って、垂直に真上に振ります。また球に一番力が伝わる位置(両腕を丸く囲った位置)で球を捉えます。
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三球目のマナー
三球目の練習はレシーブをする方の気持ち次第で打ちやすくなったり、打ちにくくなったり、気持ちよく打てたり、イライラしながら打つことになります。とっても底意地の悪い方なら「お前に俺様のレシーブが打てるもんか!打てるものなら打ってみろ!バーカ!」なんて思いながらレシーブしている気がします。(被害妄想?)メチャクチャ切れている下回転とドナックルを混ぜ、コースもサイドを切る絶妙な球で返球される方もいます。
私の高校の卓球部では、三球目練習で先輩方に打ちにくいレシーブをしようものならどんな恐ろしい目に遭うやら。
三球目のレシーブは、先輩方がフォームを確認したり、調子を上げるために打ちやすい球を送ってあげることに専念致しました。
3球目を練習するプレイヤーが際どいレシーブを所望ならば相手に難しい球で返球してくださいとお願いするか、オールラウンドで実戦的な練習をすれば良いのであって、あくまでも三球目は調子を整える練習だった様に思えます。
時代が変わり、より実戦的な練習方法になったのかもしれません。三球目にも昔はマナーがありました。