未だにコーチから自分の打った球の行方を目で追っていると言われます。相手コート内の球と相手の動きを良く見て、自領コート内の球は勘で打つ、もしくは左目で相手コートを見て、右目は何となく球を見る、いずれも常に相手コートに意識を向けていなければいけませんと。
相手の動きを見るとは
①相手のラケットの面の角度はどこを向いているか(ブレードの側面がどう見えているか)
②相手の球の当たるタイミングは早いか遅いか
③相手がコートのどこにいるか
④相手の体の向きはどこを向いているか
これらを総合的に判断して、球速、球質、球の飛んで来る方向等を予測するとのことです。
しかし難しい。そう簡単に相手の動きなぞ予測できません。
石川佳純選手がTVの特集で「卓球は予測のスポーツです」とお話しされていました。やはり卓球で大事なのは「予測」なんだと。そんな世界ランキング入りしている石川選手ですら予測が外れ、球と逆方向に動くのを見ると「予測」するのは本当に難しいものだと感じます。
まして相手に逆モーションなんかやられたら全く予測できません。
ただ最近は少し分かりかけたことがあります。(私見ではありますが…)
ゆっくりしたスピードの下回転とナックルのレシーブに対してインパクトの瞬間まで球を見ていると、タイミングがずれて空振りしてしまうことが多いので、注視せずにインパクトの瞬間は相手コートに標準を合わせる様にしています。
ゆっくりした球はしっかり見る様にコーチに指示されましたが、私の場合、余りゆっくりした球を見過ぎるとドライブを薄く掛けようとする意識が強くなり、空振りや角当たりしてしまいます。(杉本コーチ曰く、見過ぎることで緊張しているのかもしれませんねとアドバイス頂きました。)
また手元ばかり見てしまうと自分の体の位置と相手コートの位置関係が分からなくなるので緩急関係なく手元の球は茫洋と捉えているほうが良いのかもしれません。相手のロビングをストップする時もインパクトの瞬間は勘で捉える方が、成功率が上がります。
あくまで私見です。やはり杉本コーチはゆっくりしたボールの場合、球をよく見た方が良いと指導されました。
話は元に戻りますが、ラリーは勘で打つというのは、最初は不安でしたが、慣れれば打てるもんだなと最近感じています。高校時代、技術書にも球をしっかり見ましょうと書かれ、先輩諸氏から「もっと球を見ろ」と言われ、長年の球を見る癖が中々抜けませんが…
かの星飛雄馬が大リーグボール1号を完成した暁に、スポーツ記者達に『この魔球は「予測」するボールです。ボクサー、剣道家、拳銃で犯人を狙う警官が修練による技術と勘で予測しパンチを決め、竹刀を打ち込み、銃弾を命中させます』と解説しています。大リーグボールは非現実的ですが、何となく説得力のある理論でした。
また、かのブルース・リーも「Don’t think! Feel!」(考えるな!感じろ!)自らジークンドーの理論書まで書いていた本人が、理論ばかりではなく直感で修得しろと劇中で語っています。
〈追記〉
マシンで練習している多くの方が発射口から球が出る前に、テイクバックをとっている光景を良く目にします。どこに球が飛んで来るか分かっているから、打ち返せるのでしょうがこれでは実戦で役に立ちません。
発射口から出る瞬間を見極めてテイクバックを取らなければ、タイミングを取る練習にはなりません。テイクバックは球に威力を出すため、タイミング良く打つための準備です。
対人で練習する時は、相手の球速に合わせてテイクバックを取ります。早い球なら早く、遅い球なら遅く力を抜いてテイクバックを取ります。(これも杉本コーチの受け売り)