テーブルテニスエルボー

テーブルテニスエルボー

2022年5月5日

私が卓球を再開してから早いものでもう丸9年が経とうとしております。半世紀前の学生時代、卓球部員たちは皆若くお肌もピチピチ、生命力が溢れていました。今の卓球サークルの会員たちは老いてお肌はシワシワ、腰が痛い、肩が痛いと嘆きながらスマッシュ。休憩中も持病の会話で盛り上がり、心臓や骨、関節、筋肉等の疾患が話題になります。中でもこの9年の間にテニスエルボー(卓球エルボー)と診断された方が私の周りに4人いらっしゃいます。

お一方は表ソフト日ペンの60代の女性です。ペン特有のバックハンドを使いこなす猛者でそれが徒となり重度の卓球エルボーになり、手術しても完治せずそれでもペンからシェークハンドに転向して、現在も卓球に励んでいます。

もうお一方の右利きシェークハンドの50代の女性は医者からあなたの肘はもう治らないと宣告され、それでも卓球を諦めきれず左利きに転向して、今では右利きと同様の実力になっています。まるで大リーグボール3号で左腕の腱を壊し、右利きになった星飛雄馬の様です。😅

このお二方の女性はとんでもない根性の持ち主で、私ならとっくに卓球を引退して盆栽いじりでもしています。ババアの執念は恐ろしい!😨

他のお二人は60代の男性で1人は完治し、もう1人は現在療養中です。

テニスの場合、インパクトの際、手首から肘の腱に球の衝撃が伝わり、腱に炎症が起こり痛みを発症します。原因はラケットのスイートスポットに当たっていないため、また硬い素材のガットを使用しているため、肘に負荷が掛かってしまうことです。

では卓球でなぜテニスエルボーになってしまうのか?

ピンポン球はテニスボール程重くないのでインパクトの瞬間、強い衝撃を受けることはありません。テニスボールは56~59gでピンポン球は2.7gです。

野球のバッティングで力いっぱい空振りをしてしまうと筋肉疲労や腰痛、肩痛を起こしてしまいます。バットが球に当たった方が体に負荷が掛かりません。卓球の球は軽い分だけラケットに抵抗がなく、無理に強打するとそのエネルギーがすべて筋肉や骨に掛かってしまいます。

前述の二人の女性はペン、シェークとタイプは違いますが、常に強打しようとする前陣速攻の戦型です。力一杯打ち続け、力を抜くことを知らない超攻撃的なオバ様です。怖い!😱ご主人に同情致します。

日ペンの女性はバックハンドで肘を痛めてしまった様です。高校時代、私も日ペンを使用し、バックハンドは肘を支点にして上腕を折り畳む様な窮屈な打ち方をしていました。肘にかなり負荷が掛かります。

平岡義博氏(左) 荻村伊智朗氏(右)

シェークハンドクラブの平岡氏は「前腕の曲げ伸ばしで打つのではなくラケットを耳の横まで持って行き、肩を使って打つ」と解説しています。これなら腱に負荷が掛からずラケットが振れる様な気がします。荻村伊智朗先生も上腕を折り畳むのではなく、肩を可動させています。でもエビぞって打っているので腰痛になりそう。😄(私は只今中ペンの裏面でバックハンドを振っているので肘痛になる心配はありません。)

現在、療養中の60代のシェークハンドの男性も力一杯スイングしています。どんな球種のサーブも全て大振りの水平打法で強打します。「一か八か打法」と私はからかっていますが…。からかいも度が過ぎると怒り出します。😁彼は前陣で肘を支点にした大きいバックハンドを振ります。手首と上腕は自分からみて外側に折れ曲がり、腱が伸び切っている様な打ち方です。体の遠くにある球は肘や肩を支点してスイングすることもありますが、前陣で見境なく肘、肩を支点にして振り回しています。

シェークハンズクラブの平岡氏の動画にバックハンドを振る場合、肘、肩で振るのではなく「上げた肘を下げる」と指導されています。この打ち方なら肘に負荷がかかりません。卓球教室シェークハンズに加入してご覧下さい。https://www.shands.jp/

腰痛、膝痛、肘痛、肩痛の症状のある方は一旦治ってもフォームを改善しない限りまた再発してしまう可能性があります。卓球で体のどこかに痛みを感じ、中々治らない場合はフォームに無理があるのかもしれません。フォームを矯正して正しいフォームを身につけるのが良い治療法かもしれません。

と言いつつも、わたくし、67の齢で、1時間休みなくコーチ相手にオールラウンドの練習して、さらに自宅の仕事場で卓球ロボット相手に日夜卓球に励んでおります。飛んでくる球を見ると犬の習性のように必死に球を追い掛けてしまいます。加えて高齢者は加齢により筋肉の収縮が機能しにくくなり体の凡ゆる部位を痛める可能性があります。1日でも長く卓球を続けられることを祈るばかりです。😭

丹阿弥清次

1955年生まれ。広告デザイン会社退社後、デザイン会社を起業して三十数年。卓球歴は大学以来40年の空白状態。還暦前に再挑戦。しかし奮闘努力の甲斐もなく今日も涙のボールが落ちる。

※批判的なコメントはご容赦願います。