65歳で玩具を買ってみた 2(Oculus quest 2)

65歳で玩具を買ってみた 2(Oculus quest 2)

「Eleven Table Tennis VR」Oculus Quest版が2020年2月27日にリリースされてから約2週間で12,000本の売り上げを記録したそうです。自宅待機、在宅勤務、自粛要請。ストレスを発散するには自宅で遊べるゲーム機が最適です。犬猫のペットも売れているそうですが、一生面倒を見る覚悟がないのに安易にペットを購入するのは無責任だと思ます。またこの夏、発売されたプレステ5は瞬く間もなく完売で、ネットで10万もの高値を付けて出品されていました。こんなコロナ下で転売して儲けようとする魂胆もさもしく思えます😔。

「Eleven Table Tennis VR」を購入する前、「卓球がみるみる上達します。」「全面のラリーの中でバックドライブが打てる様になってきました。」なんて口コミを読んで「へ〜。」「ほ〜。」なんて感心していました。

実際プレイしてまだ1週間ですが率直な感想を述べたいと思います。

その辺の暗い汚い卓球場と比べて、現実ではあり得ない素晴らしい環境の中で卓球ができるのは、気持ちの良いものです。仮想空間の中でアイポン(卓球マシン)と練習できるのも笑えます。またアバターに設定した黒人のお姉さんに挑んで試合をしますが、フェイクモーションのごとく体勢を入れ替えて打ってくるので惑わされてしまいます。高くオーバーミスするとお姉さんが一球毎に球を目で追い、バカにされた気分になります。しかも「イージー」「ノーマル」「ハード」「世界クラス」「伝説級」とランクがあり、「ハード」を選んで対戦しているのですが、10セット試合して、勝てるのは1、2セットがいいところです。

負けてしまう理由は、ゲームに慣れていないことが第一ですが、アプリの感覚が現実の卓球とかなり違う点です。

  • まずドライブを打とうとしてもラバーが球に引っ掛からない。ラバーで打っているというより木ベラか表一枚ラバーで打っている感じです。
  • 速いスイングは空振りして球に当たらない。Oculusの処理速度が私のラケットスピードに追い付いていないのでしょう。
  • タイミングは合っているのにサービスミスが出やすいようです。またサービスの二度打ちをしてしまいます。(故意でなければフォルトにはなりませんが、なんか気持ちが悪い。)
  • フォアハンドよりバックハンドの方が安定します。オールバックハンドで打とうとしますが、相手が巧みにコーナーを突いてくるのでそれも難しく、また足がついて行きません。

「Racket Fury」は「Eleven」と感覚は違いますが似た様なものでした。対戦相手のロボットは回転の掛かったドライブで攻撃してきますが、やはりこちらも全くラバーに引っ掛からずにネットミスを繰り返します。

「Eleven」ではラケット面をフラットにして押しながら打つ様にすると安定しました。ドライブ対ドライブの応酬とは中々行かない様です。まだ練習して日が浅いのでアプリ内でも卓球初心者ですから何とも言えません。

とは言え、この様に卓球経験者で強い方もいます。

サーブミスは多いものの「しゃがみ込みサーブ」を出しています。凄いです。打ち方は「押し」を加えて打っています。テニスの様な打ち方に見えます。「擦る」とやはりネットミスしています。「押し」も強過ぎるとオーバーミスしています。この辺の微調整が難しい様です。

せめて球がラバーに引っ掛かる感触、ラケットに球が当たる感触をもう少しリアルに再現して欲しいところです。卓球メーカーとコラボして、アプリ内でVR用にデジタルラバーなんてものを発売して頂けないものでしょうか?ディグニクスVR版、テナジーVR版、狂飃VR版。ディグニクスなんかデジタル版でも1枚5,000円ぐらいしたりして😓。

何れにしてもこれらのアプリで卓球が上達するとは思えません。球を目で追い、相手のラケットの向きを意識して対戦するので多少、動体視力や反射神経の訓練にはなるかと思いますが、やはりピンポンゲームと割り切って遊んだ方が楽しめると思います。また対戦相手と会話しながら試合ができる様です。外国語が達者な方なら世界中で卓球友達ができることでしょう。

余談ですが、このVRゴーグルは卓球以外のアプリでも結構楽しめます。amazon prime videoの映画も観賞でき、映画館の中にいる様な気分に浸れます。早速、スティーブ・マックイーンの「ブリット」を久しぶりに見て興奮しました。クラプトンのコンサートを一杯飲みながら満喫しております。但し、amazon PrimeやYou Tubeなどのストリーミング再生の場合、通信状態を安定させることが大事です。このハードに関しては私も勉強不足のため詳細は、どなたかお若い方にお尋ね頂けますでしょうか?

今後、卓球アプリがもっと進化すれば、仮想空間のゲーマーから現実のF1レーサーになった方の様に「ひきこもり」や「ニート」の中から卓球選手が現れ、全日本に出場するやもしれません。

丹阿弥清次

1955年生まれ。広告デザイン会社退社後、デザイン会社を起業して三十数年。卓球歴は大学以来40年の空白状態。還暦前に再挑戦。しかし奮闘努力の甲斐もなく今日も涙のボールが落ちる。

※批判的なコメントはご容赦願います。