テニスの場合、コートも広く、相手選手との距離もあり相手の顔の表情など分かるのでしょうか?私は若い頃、卓球なぞやったことがない振りをして、テニスに興じた時期があります。ロング対ロングで後に下がって打っていると相手の顔の表情など分かりづらく、ネット際のプレイでも相手の顔など見る余裕がありませんでした。
ところが卓球台の長さは274cmしかない。2m以上離れているから一応ソーシャルディスタンスですが「チョレイ」「サー」など大声を張り上げれば飛沫感染しそうな距離です。卓球はお互いの距離が短いので相手の表情が手に取るように分かるスポーツです。相手は今、乗っているな、ミスが続いて弱気になっているな、と相手の気持ちが大体分かります。このような心理戦で相手の気持ちを掴むのは戦略上必要ですが、余り相手の表情を見たくない時もあります。例えば ・相手がスマッシュを決めた後のドヤ顔。 ・相手がネットイン、エッジを謝らずに不敵な薄笑い(大喜びする選手もいますが) ・相手が失点した後の異常なまでの悔しがり様と怒り様。
人間の浅ましさ、狡さも練習中、試合中に見え隠れします。 ・練習試合でも「今のはエッジで入っているわよ。こっちのポイントよ」と怒り顔で主張するオバさん。 ・ラリーの練習中、いきなりスマッシュするオジさん。 ・市民大会のダブルスの試合中、パートナーと喧嘩しているオバさん。 ・他人のサービスには厳しいが、自分のサーブのトスは全く上がらずブッツケサーブを出すオジイさん 以上はほんの一例ではありますが、私がここ数年間に見た千葉の卓球界の実態です。「そんなにムキにならずに、そんなに怒らなくても、遊びなんだからもっと気楽にやろうよ」と声を掛けたくなりますが、そんな事言おうものなら、ライオンの口に手を入れる様なものです。まあかく言う私も人のことは言えずついムキになり本性を現します。さわやかな笑顔を振りまきながら華麗にドライブを打ちたいもんです。しかしまだまだ修行が足りません。南無。
………………………………………………………………………………………………………………………………
ボールの見方(高島規郎氏著「続卓球戦術ノート」から)
昔は誰もが必ず「もっと球を見ろ」と言われたはずです。私も高校時代、インパクトの瞬間まで球を見ろと良く言われました。私の高校卓球部は年に一度、立川で同窓会を開きますが、数年前、一年上の先輩、高木さん(卓球歴50年ぐらいの猛者、市民大会等多数優勝経験者)から「嘘教えてごめんなー、今は球を見ないんだよー」と、最近の卓球はインパクト時まで球を目で追わないと始めて聞かされました。今ではこの理論は理解出来ますが、未だについ自分の打った球の行方を目で追ってしまいます。目下これも私の課題です。
上図と下記文章は高島氏の著書から引用。
インパクトからボールがネットを越すまでを注視。自分が的確な返球をするためには、相手のインパクトの瞬間と、ボールがネットを越すまでの間をしっかり見ることが重要。手元に気を取られてはいけない。こうすればタイミングが合うとご説明されています。